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福岡・博多郷土料理「水炊き」について

1. 郷土料理「水炊き」とは

福岡県の郷土料理といえば水炊きですね。
特に博多の水炊きは有名でそのシンプルな味わいにリピーターになる人も多いのではないでしょうか。
鍋料理の一種である「水炊き」は、少々の昆布などの煮汁だけで、他の調味料を一切使用せずに、水から煮立たせる料理であるため、この名がつけられました。主に九州地区と関西地区で、伝統的な料理として食べられてきたものですが、現在は、九州の食文化が関東やその他の地域にも知れ渡ったこともあり、日本全国で「水炊き」を食べることができます。
なお、博多などの九州においては、関西版と区別するため、博多水炊きという名が知れ渡り、鶏肉とキャベツ等の野菜を具材に用いて料理されるのが主流であり、関西においては、鶏肉に白菜やネギなどを具材にし、ポン酢醤油をつけて食べるのが主流となっています。九州や関西以外の地域で食べられている水炊きは、昆布のだし汁で煮て、関西風のポン酢醤油をつけて食べられており、肉は鶏肉以外にも豚肉を使われている場合もあります。また、〆はどの地域もうどんや雑炊にしていることが多いです。
博多水炊きの味わい方には独特の作法と楽しみ方があるといわれています。
家庭ごとに変わってくるその味わいは観光客のみならず地元でも人気があります。
そんな博多水炊きについて歴史をひも解いていきましょう。

 
水炊きとは

2. 福岡・博多の「水炊き」の作り方

先程記載しました通り、九州と関西の「水炊き」は、材料がやや異なります。
一般的には、昆布でだしを取るのですが、博多の水炊きは、昆布よりコクがでる鶏ガラを煮ることによってできた白濁スープを用い、そのスープに鶏肉を煮込みます。この鶏ガラのコクが、更に鶏肉を柔らかくします。また、鶏ガラではなく、手羽先を用いる家庭やレストランも多いですが、理由としては、短時間の煮込みにおいても、コクやコラーゲンがたっぷり出るためです。

 
水炊きの作り方

[煮汁つくり(4人前の場合)]
まず、鶏もも肉(600g)を食べやすいサイズに切り、手羽先(8本・600g)ともも肉を熱湯にサッと浸け、その後、氷水に浸け、水気を切ります。これにより、鶏肉自体の脂分や臭みなどが取れます。
 
1.5Lの水を土鍋に入れ、水が沸騰後、先程の手羽先を30分程煮こみます。その際、アクが出るので、程よくアクを取り除き、火加減を調整しながら、土鍋のふたをします。途中、水が少なくなったら、水を足してください。この時に野菜の捨てる部分、キャベツの芯や人参の芯なども一緒に入れるとスープに旨みがでます。
 
手羽先を30分程煮込んだ後、今度は食べやすいサイズに切ったもも肉も入れて、更に30分煮込みます。この時、先程と同じようにアクと脂肪分が浮いてくるので、市販のアク取りシートなどを利用し取り除きます。もも肉を入れてから30分後、つまり手羽先を入れてから1時間後、火を消して30分程そのままにしておきます。この間、余熱により、更に肉が柔らかくなります。

[肉団子づくり(4人前の場合)]
鶏ももひき肉(300g)に塩3g(小さじ1/2)、胡椒少々を加え、よく練ります。卵、パン粉、玉ねぎ、お好みにより、お酒や洋辛子などを先程の肉に加え、更によく練ります。そのあと、程よい大きさの肉団子を作ります。
 
[具材の準備]
博多の水炊きは、煮汁の味が薄まらないように、白菜ではなくキャベツを使用しますが、キャベツの葉っぱをはがし、洗い、3-4cm角に切ります。また、えのきだけとしめじは、下の不要な部分を取り除き、食べやすいサイズにして、よくほぐしておきます。ネギ、春菊、水菜、豆腐なども食べやすいサイズに切っておきます。
 
[ポン酢醤油の準備]
カボスやグレープフルーツなどの柑橘類を絞り、ポン酢醤油を作ります。(当店ではまた違ったレシピでポン酢醤油を作っております)
 
[最後に]
肉団子、野菜などの具材の準備ができたところで、これらを煮汁に入れ、混ぜ合わせて出来上がりです。煮汁の味だけでなく、〆の雑炊まで、脂分もあまりないので、とてもヘルシーな料理です。これはあくまで家庭で作る方法ですので当店では最低12時間、色々な鶏の部位、野菜を秘伝の配合で炊き合わせます。それによって家庭では出せない濃厚な水炊きスープを提供しております。

3. 福岡・博多水炊きのおいしい食べ方

博多水炊きは最初に鶏のうまみが凝縮されているスープを最低3回は薬味等を入れ飲んでください。博多水炊きはスープが絶品なので最初にスープを堪能していただきたいからです。その後鶏肉や野菜等をポン酢で食べます。食べている間にスープを楽しめるように湯呑みやそば猪口のようなスープを楽しむ食器が用意されている場合もあります。そんな時は、スープと具材を食べる食器を分けてその味を楽しみましょう。水炊きを食べ終わっても、うまみが凝縮されたスープをおじやにして最後の一滴まで堪能しましょう。冬場は、水炊き店が混雑するので予約を入れてから出かける方が良いでしょう。

 

4. 福岡・博多水炊きの歴史

水炊きの歴史

 
博多の水炊きは、慶応年間の1897(明治30)年に長崎生まれの林田平三郎が、香港で英国人から料理の勉強をし、そこで学んだ西欧料理のコンソメと中国の鶏スープをアレンジし、1905(明治38)年に博多水炊きとして完成させたところから各地に広まったと言われています。
博多水炊きには宮崎産、鹿児島産の雄の鶏を使用するというルールがあります。また、鍋というと冬を連想させる料理ですが、この博多水炊きは冬だけではなく早生キャベツが出回るハルヤ博多の祇園山笠がある夏場でも食べることができるので一年中その味を堪能することができます。
博多水炊きは、東京のシャモ鍋、京都のかしわ鍋、秋田のきりたんぽと並ぶ4大鶏鍋料理としても有名です。

5. 福岡・博多水炊きのまとめ

水炊きには、大きく分けて2種類のスープがあるといわれています。1つ目は、白濁スープ、2つ目は澄んだスープです。前者はこってり派の方に、後者はあっさり派の方にお勧めです。水炊きはさっぱりとしているわりにコクもある鶏や野菜の味わいを堪能した後は、さらりとおじやで締めくくりましょう。油分が鍋領地を食べているときにちょうど良い加減に落ちているのでヘルシーな料理として女性にも人気があります。おじやの食べ方として、卵を入れてくれるお店もあります。卵を入れることで濃厚なスープが優しい味わいに変化します。ご飯のほかにも麺でしめる人もいます。変わった食べ方としては白いご飯にスープをかけて食べるという方法もあるようです。つまり、博多水炊きはそれほどスープがおいしいという証拠なのです。

 
水炊きまとめ
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